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増える『人食いバクテリア』 「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」とは? 

時事

現在世界的に流行している、急激に症状が進み死に至ることもある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者が東京都内でも相次いでいると、今月22日の都感染症対策連絡会議で報告された。

先日中止となった北朝鮮平壌で開催される予定であった、サッカー日本代表のW杯アジア2次予選の北朝鮮戦。朝鮮側が日本で流行する「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」を致死率30%超の「悪性伝染病」と警戒していたという報道もあった。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」とは

人食いバクテリア』と呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」とは、国立感染症研究所によると、突発的に発症し急速に多臓器不全に進行する敗血症性ショック病態のことを指し、約30%と高い致死率の感染症です。

 日本における最初の典型的な症例報告は92年。その後毎年100~200人の患者が確認されてきた。しかし昨年全国で報告された患者数は941人に上り、記録のある99年以降で過去最多となった。今年に入ってからは昨年を上回るペースで感染者数が急増している。

 「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の原因菌は『A型溶血性レンサ球菌』と呼ばれる最近で、小児の咽頭炎や皮膚軟部組織感染を起こします。いわゆる「のどのかぜ」の原因菌の一つで、劇症化することは非常にまれです。

 子供より大人で発症することが多く、30代以降の発症が多いく、糖尿病などの基礎疾患を持っていると重症化しやすい。主な症状は発熱、悪寒、頻脈、頻呼吸、ですが特に四肢の疼痛や腫脹が特徴的です。発症すると24~48時間以内に血圧が低下し、多臓器不全、敗血症性ショックへと至ります。皮膚が感染経路となった場合は皮膚軟部組織感染から皮膚壊死に至り、緊急処置を要する場合もあります。

 日本の感染者数が増加したはっきりとした原因はわかりません。コロナウィルスの5類化以降の感染対策の緩和とインバウンドおよびアウトバウンドにより、病原性が高い株が国内へ入ってきた影響が要因の一つとして考えらています。

予防方法

A群溶血性連鎖球菌の伝播は接触感染飛沫感染によっておきます。主な予防法を挙げてみました。

  • 飛沫感染対策
    • マスクの着用
  • 接触感染対策
    • 手洗い、手指消毒
    • 傷がある場合には、傷をきれいに保つ
    • 傷や皮膚感染症がある場合には、温泉、プール、川や海に入るのは避けたほうが良い

コロナ禍の再来となるか経過を見守る状況であるが、必要な状況に応じた感染対策は継続していきたい。

 

 

 

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