宮澤博行氏　パパ活問題で議員辞職　取材対応には賛否の声

自身の問題を理由に、4月25日に衆議院議員を辞職した宮沢博行氏(49)。コロナ禍による緊急事態宣言下の2021年に、当時28歳の女性と❝パパ活同棲❞を一カ月ほど行っていたことや、デリヘルの利用を報じられての事であった。

　28日には、地元・静岡県袋井市で開かれた自民党の会合に出席し、支援者に経緯を説明し謝罪、「人格を疑う」「謝罪だけでは済まない」といった厳しい声が上がっていた。

　その後、訪れた記者団に対し、辞職後初の取材に応じた。

　自民党の茂木幹事長と話をして辞職を決断。辞職を決断した理由として「緊急事態宣言の不祥事であったこと」をあげ、「過去の事例から離党に相当するものだと決断したが、比例代表の身であり、離党する場合は党に議席をお返ししないといけない」としました。自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題で、収支報告書に不記載があった金額が❝パパ活不倫❞に流用されていたという疑惑がもたれていることに対して「疑念は当然生じるが、絶対にそんなことはなく、そう見られることも世の常であり「そうではない」と職を辞することで訴えたいと思った」と話しました。

　元々コロナ禍で緊急事態宣言が出ていた時期に既婚者でありながら20代の「みちょぱ似女性」と同棲生活を送っていことを問われたことに対して「はい、大変申し訳ございません。記憶にございます」と正直に回答していた宮沢氏、今回の取材に対しても誤魔化すことなく対応。

女性との問題に対して「欲が出てしまう生活スタイルだったかもしれない。休みを取らず、ずっと働き続けるやり方をとっていた」と自身の生活を振り返り、「きちんと自分を管理して、欲が出ないような生活スタイルに改めていく。この数日間、蟄居（ちっきょ）の身でいろいろ考えるなかで、一番の反省点はそこだと思った。欲を抑えるのは難しい」と返答した。

　❝パパ活不倫❞を擁護はしないが、この正直な対応に対してSNS上では「潔いなと好感が持てました」「あっぱれ」「反省して再起を願う」など好意的なコメントが多く上がっている。

芸能界からも好意的なコメントが上がっている。

　俳優の梅沢富夫さんは「久しぶりにユニークな政治家が出てきましたね。“私は知りません”って言ってる連中が多い中で立派じゃないかよ」

　歌手の和田アキ子さんは「なんかこんな言い方したら失礼ですけど、おもしろい人ですね」「話し方とか。擁護はしてないけれども、この女性から訴えられたわけでもないわけでしょ？　女性は怒ったけど。受け答えはウソ隠しなくおっしゃってるような気がして。家族もすごいですね。『もうわかった』とおっしゃって。つらいと思いますけど、がんばっていただきたい」

　お笑い芸人のカンニング竹山さん「出てきそうな気がしますね。メディアとかに。こんなこと言ったら怒られるけど、サンジャポ（サンデージャポン）で見たいなという気がしますね」「人間としてはちょっと興味がある。しゃべってみたいなというのがあります」

宮沢 博行氏はどんな人？

宮沢氏は1975年静岡県磐田郡龍山村生まれ、静岡県磐田市議などを経て2012年に衆議院議員初当選、現在4期目のいわゆる❝安部チルドレン❞。防衛副大臣兼内閣府副大臣、防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官などを務めている。防衛副大臣は自民党の裏金問題で、派閥からかん口令を引かれてたいことを暴露した際に辞任している。

　宮沢氏が政治の道を志したのは中学生の時に、実家に保管されていた戦没者の遺品を見て、「国を守りたい」と思ったのがきっかけ。政治の道に進むために東京大学進学を目指して、高校は地元の進学校に入学。生徒会長を務め、応援団や剣道部など勉学以外の活動にも精力的であった。

　現役で東京大学法学部に入学するも、卒業時は就職氷河期で一年就職浪人し、レストランの厨房のアルバイトで食いつないだ。

　地元に戻ったあとは、塾講師や派遣社員として働く一方で、地域の消防団や青年団の活動にも参加ｓている。2003年磐田市議会議員選挙に立候補し初当選、市議を三期務めた後、2012年に衆議院議員選挙に出馬し初当選した。

　経歴を見てみると、裕福な育ちで市民感覚に欠如した発言をする世襲議員とは違い、苦労人で努力家、市民生活も理解している経歴の持ち主であるとがうかがえる。

今後はどうする？

　宮沢氏は今後について、政治活動を含めて未定としている。今回の問題に対する対応で、一部好意的なコメントが上がっている一方、女性問題での辞任なだけに、支持者や有権者の女性からは厳しい意見も上がっている。また、一部の議員や関係者の中には、自民党裏金問題で派閥の支持を無視して発言したことに対して、快く思っていない者もいると言われている。

　同じくパパ活疑惑が上がるも、吉川赳 衆議院議員に様に一切説明責任を果たそうとしなかったり、不祥事があると急に体調不良になり入院雲隠れする議員がいるなかで、正直に説明責任を果たそうとした宮沢氏。

　国政に携わる者としての倫理観からすると、税金により給料を受けている立場でのパパ活や風俗の利用は許容しがたいものがあるが、人物象を振り返ってみると政治家としての期待したいと思う意見も理解できる。

　政治に復帰するのか、テレビ番組で見かけるようになるのか、それとも第三の道に進むのか注目して行きたい。