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紅麹と麹の違いは? 農水省も違いを解説する。

時事

小林製薬の紅麹による健康被害が続いているなかで、麹を使った食品を販売するメーカーに対しても、消費者からの問い合わせが殺到している。この問題を受けて、農林水産省などが、麹(こうじ)と紅麹の違いを説明するQ&Aをサイトに掲載しました。

 紅麹と麹はどちらも古くからある発酵食品ですが、その違いを知らない人が多いみたいです。私も気になったので、二つの違いをまとめてみました。

紅麹とは

紅麹とは米を紅麹菌で発行させてつくる発酵食品。鮮やかな紅色に発色するのが特徴で、健康に効果があるとして、中国では2000年前から薬として利用していました。

紅麹菌は「モナスカス属」と呼ばれるカビの仲間が使われます。

 日本では平安時代から食用に使われるようになったと言われています。現在は「赤味噌」「赤酒」などに使われています。

 近年ではコレステロール低下作用があるとして、サプリメントに使わるようになりました。

麹とは

 麹は、味噌、醤油、日本酒、甘酒など日本の発酵食品に欠かせない原料です。米、大麦、大豆などに麹菌を繁殖させて作ります。米に麹菌が生えれば米麹、麦に麹菌が生えれば麦麹、豆に麹菌が生えれば豆麹となります。

 菌の種類で言うと「アスペルギルス属」と呼ばれるカビの仲間が使われます。

 麹には多くの酵素が含まれており、接種した食物の栄養素の分解、消化、吸収を助けてくれます。また、麹は自身の発酵の際に多くのビタミンB1、B2、B6を生成します。

紅麹の安全性

紅麹の中には毒性のあるカビであるシトリニンを作るのがあります。シトルリンは腎臓にがあり、また発がん性もあると言われています。

 ヨーロッパ食品安全機関(EFSA)では紅麹を使用したサプリメントにシトルリンが混入する危険性があるため、紅麹サプリメントの使用を推奨していません。

 ただし、小林製薬で使用している紅麹の菌株には、ゲノム解析によりシトルリンを生成する能力を失ったものが使用されいます。今回の健康被害後の調査でも、小林製薬の紅麹からはシトリニンは検出されていません。

麹の安全性

 日本にある麹は、長年、種麹屋で培養されることで毒を作り出す遺伝子を持たない麹菌のみを選んで育ててきた結果、毒性を持たない菌となったと言われています。

 製造過程の衛生管理などに不備がなければ、有害物質が含まれることがない安全性の高い食品と言えます。

まとめ

紅麹と麹はどちらも、長く我々の食と健康のために使われてきた発酵食品です。紅麹にはコレステロール低下さよう、麹には多くの酵素が含まれており、栄養の消化吸収と補助するのと、豊富なビタミンが含まれています。

 しかし、生成過程に違いがあり、麹は安全性が高いですが、紅麹はシトリニンを生成する可能性による健康被害が懸念されてきました。

 二つに違いを理解し、不安なく安全で健康的な食生活を送っていただきたいと思います。

 

 

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